お役立ち情報
2026.08.25
トランクルームで服を保管する方法。衣類別の判断基準と湿気・虫対策
「衣替えで服があふれてしまった」「大切な服をどうやって保管しよう」と悩んでいませんか。
家の収納で足りないぶんを外に出す方法として、トランクルームを思い浮かべた方も多いと思います。
そこで気になるのが「服を預けても傷まないのか」という点ではないでしょうか。
結論から言えば、トランクルームに服を預けること自体はまったく問題ありません。
ただ、預け先を「屋外型か屋内型か」という施設の種類だけで決めてしまうのは少し心配です。
本当に大切なのは、預ける服の素材と、実際の保管環境の相性を見極めること。
たとえばオレンジコンテナでは、普段着や季節の衣類は屋外型(コンテナタイプ)、デリケートな衣類やカバンには屋内型をご案内しています。
また、和服や高級品などは約款上、収納をご遠慮いただいているため注意が必要です。
「服を預けるなら絶対に屋内型がいいの?」と迷っている方は、まず下の表を見ながら、ご自身の手持ちの服がどこに当てはまるかチェックしてみましょう。
この記事でわかること
- 手持ちの服をどこに預けるべきか(判断の目安表)
- 対策で下げられるリスクと、下げにくいリスク
- 詰め方と、いつ点検に行けばよいか
まず、その服が預けてよい品目かを判定する

服の預け先は、屋外型・屋内型という施設の種類ではなく、「服の素材表示と色」からある程度の目安をつけることができます。
同じクローゼットに並んでいる服でも、綿のシャツと合成皮革のジャケットでは、保管中に起こりうるトラブルがまったく違うからです。
そのためオレンジコンテナでも、普段着や季節衣類は屋外型(コンテナタイプ)、デリケートな衣類やカバンは屋内型というように分けてご案内しています。
素材と加工を見れば、預け先の目安がつく

ここでポイントになるのは、「冬物か夏物か」といった用途ではなく、タグに書かれた素材表示と色です。
「冬物だから全部同じケースへ」と分けてしまいがちですが、これでは素材ごとの傷みやすさまでカバーできません。
この記事では、繊維や衣類管理に関する公的機関・試験機関・メーカーの資料をもとに、保管時のデリケートさをA〜Dの4つに整理してみました。
公的なルールというわけではありませんが、預け先を迷ったときの目安として活用してみてくださいね。
| 区分 | タグ・見た目でこう見分ける | 主なリスク | 対策でリスクを下げやすいか | 預け先の目安 |
|---|---|---|---|---|
| A | 綿・麻・ポリエステルなどの普段着、シーズンオフのカジュアル、化繊中心のアウター | 洗い残した汚れによる虫の被害、湿気によるカビ | 下げやすい | 屋外型(コンテナタイプ)。対策を前提に検討しやすい品目です |
| B | ウール・カシミヤなどの獣毛、絹(シルク)、ダウン | 服を食べる虫の被害(動物性繊維が主な対象・日本環境衛生センター)/ダウン(羽毛)は圧縮するとふくらみが戻らないことがある(羽毛布団に関する取材記事による)/獣毛・絹も圧縮の可否は製品表示の確認を | 下げやすいものの、一部は残ります | 屋外型も候補。対策と定期的な確認が前提です。デリケートな衣類として屋内型を選ぶ判断も自然です |
| C | 合成皮革、ポリウレタン混(PU混)のストレッチ/羊毛・絹・ナイロン・ポリウレタンを含む純白・淡色品/ポリエステルの濃淡配色品/革製品 | ポリウレタンの加水分解(カケンテストセンター)/純白・淡色品の黄変(ニッセンケン品質評価センター)/ポリエステルの分散染料による色移り(同) | 除湿だけでは下げきれず、温度を含めた保管環境の選択が必要です | 屋内型を優先。温度・湿度の管理を確認できる物件をお選びください |
| D | 和服、美術品、高級品、写真 | ー | ー | 収納をご遠慮いただいています(写真は変色のおそれがあるため) |
右端の「預け先の目安」は、オレンジコンテナの案内基準(普段着・季節衣類は屋外型/デリケートな衣類は屋内型)に沿って整理したものです。
ここでお示ししている文献は素材ごとのリスクを解説するものであり、屋外型で保管できるかどうかを直接判定したものではありません。
もし1着の服がいくつもの区分に当てはまる場合は、D → C → B → A の順にチェックして、一番先に当てはまったものを優先しましょう。
たとえば白いウールのコートなら、獣毛(B)でもあり純白品(C)でもあるため、よりデリケートな「C」として扱います。
密閉容器と除湿剤で下げやすいのは、容器の中の湿気に起因するリスクです。
オレンジコンテナでは本の保管について、すのこで底上げして除湿剤を使う形で屋外型をご案内してきました。
湿気が原因の傷みなら、密閉できる容器と塩化カルシウム系除湿剤で条件を下げられます。
衣類でも同じ運用は使えますが、下げられるのは容器の中の湿気に起因するリスクまでです。
屋内型を優先したい服と、お預かりできない服
区分Cにあたる服は、残念ながら「湿気を下げるだけ」では守りきれません。
ポリウレタンを含む生地がボロボロになる(加水分解)のを遅らせるには温度と湿度の両方の管理が必要ですし、ポリエステルの濃淡配色品の色移りは「長時間の高温」が引き金になります(詳しい仕組みは次の章の表2で整理します)。
いくら除湿剤を増やしても止められないリスクがあるため、温度と湿度の管理がきちんと確認できる屋内型を優先して検討しましょう。
また、区分Dにあたる和服・美術品・高級品・写真については、オレンジコンテナでは収納をご遠慮いただいています。
とくに写真は保管環境によって変色してしまう恐れがあるからです。
「アルバムはどうだろう?」と判断に迷うものは、ぜひ契約前に個別にご相談ください。
約款上の禁止収納物は、契約前にご確認ください。
約款上の禁止収納物は、預けたあとに分かるほど損失が大きくなります。
とくに和服は「大切だから家の外へ」と考えられやすい品目ですが、契約の対象外です。
対策で下げられるリスクと、保管環境そのものを選ぶべきリスク

ご自身のお手入れ(対策)次第で下げられるのは、湿気によるカビと、服を食べる虫の被害です。
一方、ポリウレタンの劣化は温度と湿度の管理で「遅らせる」ことしかできず、ポリエステルの濃淡配色品の色移りに至っては長時間の高温が原因のため、除湿をがんばっても対策にはなりません。
表1のA〜Dの線引きは、実はこの「対策できるかどうか」の違いから来ているのです。
症状ごとに、原因も対策も違う
カビや虫食い、色移り、黄変などは、パッと見はどれも似たような服のトラブルに思えますが、実は原因がすべて異なります。
次の表に、起こってしまった症状から原因と対策を逆引きできるようにまとめました。
湿度の割合は、その温度の空気が含みうる水分量に対する割合を示す値なので、カビや虫の条件を見る際は「温度」とセットで確認してみてください。
| 症状 | 主な原因 | 起きやすい条件 | 対策でリスクを下げやすいか | 具体的な手段 |
|---|---|---|---|---|
| カビ | 湿気 | 温度20℃前後・湿度60%以上で繁殖し、湿度が80%を超えると繁殖が速くなるとされる(板橋区) | 下げやすい | 密閉容器+塩化カルシウム系除湿剤 |
| 虫食い | 洗い残した汚れ+動物性繊維 | 25〜30℃・50〜70%RH(日本環境衛生センター) | 下げやすい | 洗ってから預ける+防虫剤を1種類 |
| 色移り(濃い色が淡い生地へ) | ポリエステルの分散染料の昇華 | 長時間、高い温度に置かれること(ニッセンケン品質評価センター) | 除湿では下がりません。長時間の高温を避けられる場所を選びます | 濃い色と淡色を分ける・間に紙を挟む(区分C) |
| 黄変(襟や前立ての黄ばみ) | 素材の特性と接着芯地の樹脂 | 純白・淡色品(羊毛・絹・ナイロン・ポリウレタン)。熱・紫外線・漂白剤(ニッセンケン品質評価センター) | 原因が複数あり、保管環境そのものを選びます | 熱と光を避け、温度・湿度の管理を確認できる場所へ(区分C) |
| 表面のべたつき・剥がれ | ポリウレタンの加水分解(表面が水分と反応してぼろぼろになる) | 空気中の水分など。適切な温湿度で保管すると劣化を遅らせられる(カケンテストセンター) | 遅らせられるものの、完全には防げません | 同上(区分C) |
| 型崩れ | 収納形態 | たたむ/吊るすの選択(東京都クリーニング生活衛生同業組合) | 下げやすい | 織物は吊るす・編物はたたむ |
このように、自分でお手入れしても十分にリスクを下げきれない服が、表1の「区分C」に該当するというわけです。
除湿剤を入れても、服を食べる虫は止まらない

除湿と防虫は、そもそも守る相手が違います。
板橋区の資料によれば、室内のカビは温度20℃前後・湿度60%以上で繁殖し、湿度が80%を超えると繁殖のスピードが速くなるとされています。
一方、日本環境衛生センターの橋本知幸氏は、服を食べる虫(衣類害虫)について25〜30℃・50〜70%RHの環境下で被害が大きいと説明しています。
つまり、除湿剤は防虫剤の代わりにはなりません。
大切な服を虫から守るには、「しっかり洗ってから預ける」「衣類用の防虫剤を置く」といった虫専用の対策を別に考える必要があります。
高温で注意したいのは、溶けることより色移りや素材の劣化
夏の暑い時期になると「服が熱で溶けてしまわないか」と心配になるかもしれませんが、本当に気をつけたいのは色が移ったり、素材そのものが傷んだりすることです。
具体的には次の3つのトラブルが起こりやすくなります。
- 色移り
ポリエステルに使われる分散染料は、長時間高温にさらされると、濃い色から隣り合う淡い色の生地へ染料が移ってしまうことがあります。ニッセンケン品質評価センターも濃色部から淡色部へ染料が移った事例を紹介しており、薄紙を間に挟むなどの対策を推奨しています。 - 素材の劣化
合成皮革やポリウレタンを含む生地は、空気中の水分などと反応してボロボロになる(加水分解)性質があります。一般財団法人カケンテストセンターによれば、完全に防ぐことはできないものの、適切な温湿度で保管すれば劣化を遅らせられるそうです。 - 黄変
真っ白な服や淡い色の服は黄ばみやすく、襟や前立ての内側に使われている接着芯地の樹脂も、熱などの影響で黄ばみの原因になるとニッセンケン品質評価センターが解説しています。
屋外型でよいのか。屋内型に切り替えるべきなのはどの服か

屋外型のトランクルームが使えるかどうかは、預けたい服の素材と、その物件の実際の環境の組み合わせで決まります。
「服を預けるなら絶対に屋内型がいい」という意見を目にして、戸惑ってしまった方もいるかもしれません。
たしかに、外の空気に影響されやすい環境は、湿気によるカビだけでなく、夏の高温による色移りや素材の劣化にも繋がります。
しかし、普段着であれば「密閉・除湿・防虫」をしっかり行い、定期的に様子を見に行くことを前提にすれば屋外型でも十分活用できます。
一方、デリケートな区分Cにあたる服は、温度・湿度がきちんと確認できる屋内型を優先するのが賢い選択です。
屋外型に空調はない。庫内は外の空気に連動する

屋外型のコンテナには空調設備がなく、庫内の温度や湿度は外の空気と同じように変化します。
壁には通気口が設けられていて外の空気が自然に出入りする構造になっており、入り口はシャッター扉が主流です。
こうした環境で衣類を守るために活躍するのが、「密閉できる容器」と「塩化カルシウム系の除湿剤」です。
電気を使う除湿機は最初から想定していません(オレンジコンテナでも電源コンセントが使える物件は全体の約1割にとどまります)。
容器の中だけの湿気を下げる方法なら、電源のない屋外型でもしっかり実行できるというわけです。
細かい設備は物件によって違うため、気になる物件のページをぜひチェックしてみてください。
空調がない場所で、夏の庫内はどうなるのか
空調がついていないため、真夏の庫内は外の気温よりも高くなる傾向があります。
温度と湿度が上がれば、当然カビや虫の被害、色移り、素材の劣化は起こりやすくなります。
このうち、カビや虫は事前の対策で防ぎやすいのですが、長時間の暑さが引き金になる色移りや素材の劣化は、いくら除湿剤を増やしても防ぎきれません(詳しくは前章をご確認ください)。
屋内型を優先したい服と、その確認事項
表1の区分Cに該当する服(合成皮革やポリウレタンが混ざった服、羊毛・絹・ナイロン・ポリウレタンを含む純白や淡色の服、ポリエステルで濃い色と淡い色が同居している服、革製品)は、温度・湿度の管理が確認できる屋内型を優先してご検討ください。
とはいえ、「屋内型ならどこでも環境バッチリ!」というわけではありません。
屋内型といっても、空調が完備されているのは一部の物件だけなのです。
「屋内型だから空調があるはず」と思い込んで契約すると、期待外れになってしまうことも。
契約を決める前に、その物件に空調がついているかを個別に確認しておくことがとても大切です。
関連記事:「トランクルームに空調は必要?荷物別の判断基準と料金相場を解説」
なお、オレンジコンテナはあくまで「収納スペースを貸し出す」サービスであり、預けたお荷物の管理はお客様ご自身で行っていただく形になります。
責任の範囲や細かな契約条件については、ご利用ガイドにまとめていますのでご一読ください。
服の詰め方。洗って密閉し、除湿剤・防虫剤・置き場所で対策する

トランクルームに服を詰めるときに必ずおさえておきたいのは、「洗ってから密閉する」「防虫剤は1種類だけ服の上に置く」「除湿剤は時期を見て交換する」という3つのポイントです。
すでにトランクルームをお使いの方は、ここからのお手入れ方法をぜひ参考にしてください。
これから家のクローゼットを整理して持ち込む方は、[衣替えの収納はいつから?最低気温の予報を目安にする手順と湿気対策]もあわせて読んでおくとスムーズです。
洗って、密閉容器に入れ、除湿剤は製品表示の時期に交換する

「一度しか着てないから」と思っても、保管前には必ず服を洗ってから預けましょう。
ご存じの方も多いかもしれませんが、これには明確な理由があります。
日本環境衛生センターの橋本知幸氏によれば、虫の被害にあいやすいのは洗い残した他の栄養分が含まれている部分なのだそうです。
つまり、虫を呼び寄せるのは素材そのものではなく、服に残った見えない汚れなのです。
| 対策 | リスクを下げられるもの | 下げられないもの |
|---|---|---|
| 洗ってから預ける | 虫の被害の起点になる汚れ、残った皮脂や汗による黄ばみ | 素材そのものが動物性繊維であること |
| 密閉容器+塩化カルシウム系除湿剤 | 容器内のカビ | 服を食べる虫 |
| ピレスロイド系防虫剤 | 服を食べる虫の食害 | カビ |
| 不織布カバー | 埃と接触汚れ | 外の湿気 |
| すのこで底上げ | 床からの湿気・埃・水濡れ | 空間全体の湿度 |
| 濃い色と淡色を分ける | ポリエステルの濃淡配色品の色移り | 素材の劣化 |
| 圧縮袋 | かさばり | 虫・カビ(防虫剤を圧縮袋の中で使えるかは製品表示の確認が必要) |
また、除湿剤もただポンと置くだけでは意味がありません。密閉して初めて効果を発揮します。
全国クリーニング生活衛生同業組合連合会も、長期保管の際には密閉性の高い衣装箱に乾燥剤を入れることをすすめています。
棚にむき出しで置いただけでは、外からの湿気を吸い続けてあっという間にダメになってしまいます。
塩化カルシウム系の除湿剤の中には、使用期間の目安が1〜2か月とされている製品もあります。
ご自身が使う製品の表示をしっかり確認し、適切なタイミングで交換することが大切です。
吸い取れる水分量には限界があるため、入れっぱなしではまったく効かなくなってしまうのでご注意ください。
防虫剤は1種類だけ、衣類の上に置く

防虫剤は、ただたくさん入れればいいというものではありません。
置き方と種類によって効き目が大きく変わります。
日本繊維製品防虫剤工業会によると、有効成分は空気より重いため、衣類の一番上に置くのがもっとも効果的だそうです。
衣装ケースの底に敷き詰めても、成分が上の服まで届いてくれません。
また、種類は必ず1つに絞りましょう。全国クリーニング生活衛生同業組合連合会も防虫剤は1種類のみを推奨しており、2種類以上を同時に使うと、成分同士が反応してシミの原因になることがあると注意を促しています。
「もっと効かせたい」とよかれと思って足した防虫剤が、逆に大切な服を傷めてしまう結果になりかねません。
有効期間も絶対に保証されているわけではなく、エステー株式会社のよくある質問でも、有効期間は温度・収納容器・使用状態などで一定しない場合があると回答されています。
とくに夏場に高温になる場所では、想定より早くお薬が切れてしまうこともあると考えておきましょう。
圧縮袋と防虫剤は、一緒に使わない
かさばる服を減らすのに便利な圧縮袋ですが、その中で防虫剤を使えるかどうかは製品の表示をしっかり確認してください。
たとえばエステー株式会社の「ムシューダ」引き出し・衣装ケース用は、製品Q&Aにて衣類を入れた圧縮袋の中での使用を推奨しないと明記しています。
空気を抜いた袋の中では成分が広がる空間がないこと、そして防虫剤が衣類に強く押し付けられて局所的に濃度が高くなり、シミや変色の原因になる恐れがあるからです。
圧縮袋そのものを使っていいかどうかも、衣類のタグと圧縮袋の注意書きを見比べて判断しましょう。
たとえば羽毛製品は、圧縮するとふくらみが戻らないことがあると言われています。
これは羽毛布団についての記事ですが、ダウンのアウターも同じデリケートな素材を使っているため、念のため圧縮は避けたほうが安心です。
ウールやカシミヤなどの獣毛、シルク、革製品なども圧縮には向きません。
「なんとなく」で圧縮せず、製品の表示に従うのが確実です。
もちろん、圧縮したからといって防虫対策が不要になるわけではない点もお忘れなく。
庫内のどこに置くかは、費用のかからない対策
わざわざ高い道具を買い足さなくても、置き場所を少し工夫するだけで減らせるリスクがたくさんあります。
本格的な対策を考える前に、まずは次の5つのポイントを実践してみてください。
- 床には直接置かない
すのこやラックを活用しましょう。図書館用品メーカーのキハラも、床置きの段ボールが湿気と栄養源と隠れ場所を同時に用意してしまうと警鐘を鳴らしています。段ボールをそのまま長期保管のケースにするのはNGです。 - 天井付近や、日射が当たる壁側を避ける
熱がこもりやすい場所は服に負担をかけます。 - ぎゅうぎゅうに詰め込みすぎない
空気が流れる隙間をしっかり残しておきましょう。 - 金属の壁に直接触れさせない
温度が急激に変わったときに、結露で濡れてしまうのを防ぐためです。 - 濃い色と淡い色を分け、間に紙を挟む
色移り対策として有効です。
型崩れの心配も、服に合ったしまい方で防ぐことができます。
東京都クリーニング生活衛生同業組合のアドバイスによれば、シャツやコートなどの織物は吊るし、Tシャツやセーターなどの編物はたたんで保管するのが良いそうです。
国立国会図書館などの資料保存の現場でも、温度や湿度を一定に保つだけでなく、急激に変動させないことが重要視されています。
服を保管するトランクルームは、通いやすさと必要サイズで選ぶ

いざ物件を選ぶときは、「除湿剤の交換に通える距離か」「余裕を持ったサイズか」という2つを基準にすると失敗しません。
いつ点検に行けばいいかの目安がわかれば、無理なく通える範囲かどうかも自然と見えてきます。
気をつける時期は、真夏だけでなく梅雨から秋まで

「服のお手入れなんて、暑い真夏だけ気をつければいいんでしょ?」と思われがちですが、実はそうではありません。
気象庁が発表している東京の平年値(1991〜2020年の統計)を見てみると、湿気が多いジメジメした状態は梅雨から秋にかけて長く続くことがわかります。
| 時期 | 東京の外気の月平均相対湿度 | 点検時の確認ポイント |
|---|---|---|
| 12〜3月 | 51〜57% | 空気が乾きやすい時期。入れ替えや預け入れをしやすいタイミングです |
| 4〜5月 | 62〜68% | 湿度が上がり始めます。梅雨の前に除湿剤の状態を確認します |
| 6〜8月 | 74〜76% | 一年で最も湿度が高く、気温も上がる時期です。除湿剤と衣類を目視でも確認します |
| 9〜10月 | 71〜75% | 外気の月平均湿度が高い状態は続きます。除湿剤の状態と衣類を目視で確認します |
| 11月 | 64% | 冬物の出し入れに合わせ、容器内の湿気や除湿剤の残量を確認します |
除湿剤の交換は、どの時期であっても、ご自身が使っている製品の交換目安に従うのが鉄則です。
なお、この表は気象庁「東京(東京都)平年値」による屋外の月平均データであり、実際のトランクルーム内の数値ではありません。
庫内の湿度は、扉を開け閉めする頻度や日当たり、荷物の詰め込み具合で大きく変わります。
あくまで「この時期は湿気が多いな」と気候の傾向をつかむためのヒントとして活用してください。
参考までに、文部科学省の『カビ対策マニュアル 基礎編』では、文化財などの保存において相対湿度60%以下がひとつの管理目標とされています。
これはご家庭の服飾保管に向けた公的なルールではありませんが、「これくらい湿度を下げておけば安心なんだな」と目安にするには役立ちます。
もし点検のときに扉を開けて風を通すなら、外の空気がカラッと乾いている日を選び、短時間で済ませるのがコツです。
ジメジメした雨の日に長く扉を開け放ってしまうと、かえって湿った空気を庫内に溜め込むことになってしまいます。
通える距離かどうかが、実際の保管の質を決める
対策は、買った時点ではなく、続けられた時点で効きます。
塩化カルシウム系の除湿剤は吸い取れる水分量に限界があるため、製品表示の目安に沿って入れ替える前提の道具です。
屋外型で電源が使えるのは一部の物件のため、除湿機を置いて自動で回す運用も基本的にはできません。
保管の質を決めるのは、道具の性能そのものよりも、交換に行けるかどうかになります。
「安かったから」という理由だけで遠くの物件を選んでしまうと、ついつい足が遠のいて手入れがおろそかになりがちです。
トランクルーム選びでは「安さ」よりも「無理なく通える距離」を重視するほうが、結果的に大切な服をきれいに保つことができます。
梅雨の前や秋口だけでなく、除湿剤の交換時期に合わせてサッと足を運べる場所かどうかを、ぜひ判断材料に加えてみてください。
服の量から、必要なサイズと費用の内訳を見積もる

借りるスペースのサイズは、段ボールがいくつあるかで大まかな見当がつきます。
よくある120サイズの段ボールの場合、0.5帖で5〜6箱、1帖なら最大36箱くらいが目安になります。
なぜ倍の広さなのにこんなに箱数が違うのかというと、0.5帖(屋外型)は高さが1mまでに制限されていて縦に積み上げられないのに対し、1帖なら天井近くまでめいっぱい空間を使えるからです。
オレンジコンテナでは0.5帖から広々とした8帖まで幅広くご用意しており、たとえば2帖ならおよそ2.9㎡ほどの広さになります。
ただし、箱数はぎりぎりで計算せず、少し余裕を持たせるのが安全です。
パズルのように隙間なく詰め込んでしまうと、風通しが悪くなるだけでなく、奥の服を取り出すスペースもなくなってしまいます。
また、かかる費用は賃料だけではない点にも気をつけておきましょう。
月々の支払いには、主に次のような項目が含まれます。「安心パック」のように物件によっては付かないものもあるため、最終的なトータル金額は必ずお見積りで確認するようにしてください。
- 賃料: スペースそのものの利用料金です。
- 管理料: 毎月かかる施設の管理費用です。
- 安心パック: いざという時の保証・サポート費にあたるもので、オレンジコンテナ独自の名称です(物件によっては付きません)。
- 月額保証料: 保証会社を利用するための料金で、安心パックとは別の項目になります。
初期費用まで含めた詳しい金額の仕組みは「レンタルコンテナの月額総額と初期費用」の記事でわかりやすく解説しています。
ちなみに、オレンジコンテナには「最低○ヶ月は使わなければならない」といった特別な最低利用期間の縛りはありません。
利用を開始する月の料金は日割りで計算されます(ただし開始した月のうちに解約された場合は1ヶ月分かかります)。
また、月の途中で解約された場合の日割り返金は原則として行っていません。
施設の利用時間・セキュリティ・搬入のしやすさも確認する
服のお手入れや費用の条件がクリアできたら、最後はトランクルームそのものの使い勝手もチェックしておきましょう。
とくに見ておきたいのは次の3つです。
- 利用できる時間帯(自分の生活リズムに合わせて出し入れできるか)
- セキュリティ(防犯カメラや夜間照明などの設備は十分か)
- 搬入のしやすさ(車を近くまで寄せられるか、台車はスムーズに使えるか、扉の形状はどうか)
物件によっては、荷運びしやすいスロープが付いていたり、防犯カメラや夜間照明がしっかり完備されていたりします。
屋外型は足元がアスファルト舗装されているところが多く、車を寄せて台車でゴロゴロ運べる物件も少なくありません(ただし、車を直接横付けできるのは1階のスペースのみです)。
こうした設備も物件ごとに個性があるので、気になる場所があれば物件ごとのページで詳細を確かめてみてくださいね。
よくある質問

最後に、ここまでで触れきれなかった細かな疑問にお答えします。
Q. 段ボールに入れて床に置いてもよいですか
A. 長期の保管にはおすすめできません。
段ボールを使うのは搬入のときだけの一時的な容器にとどめ、できればその日のうちにすのこの上に置いた密閉できる衣装ケースへ移し替えるのが安心です(理由は本文で図書館用品メーカーのキハラの指摘として解説しています)。
Q. クリーニングのビニールカバーは付けたままでよいですか
A. 必ず外してから預けるようにしましょう。
全国クリーニング生活衛生同業組合連合会も、クリーニング後はポリ包装を取り外し、風を通してからしまうこととしています。
ビニールを被せたままにしておくと、中に湿気がこもったり、燃焼ガスと染料が反応して服が変色したりする恐れがあるからです。
もしホコリ避けのカバーをかけたい場合は、通気性の良い不織布のカバーを選ぶのがおすすめです。
Q. トランクルームに衣類を保管するとカビが生えますか
A. じめじめした時期が続けば、残念ながらカビが生える可能性はあります。
密閉容器と除湿剤を使えばリスクを大きく下げることはできますが、完全にゼロにすることはできないため、定期的な点検を前提に考えておきましょう。
万が一カビを見つけたら、すぐに他の衣類から離して持ち出し、専門のクリーニング店に相談してみてくださいね。
Q. トランクルームに入れてはいけないものはありますか
A. はい、いくつかお約束があります。
オレンジコンテナの場合、和服や美術品、高級品などは収納をお断りしています。
また、公式のよくあるご質問でもご案内している通り、飲食物、動植物、揮発性や発火性を有する動産、危険物・産業廃棄物、異臭や悪臭を発する物品、水分や高温を発する物品、貴重品・高価な動産類、そして写真(変色してしまう可能性があるため)などはご遠慮いただいています。
衣類でとくに関係してくるのは「和服」と「写真(アルバムなど)」です。
預けていいか迷ったときは、契約前に遠慮なく聞いてみるのが一番です。
まとめ
大切な服をトランクルームに預けるときは、次の3つのポイントを振り返ってみてください。
- 預け先は、「施設の種類」ではなく「服の素材と保管環境の相性」で決めます。タグの素材表示と色をチェックして、表1のA〜Dのどこにあたるかを確かめてみましょう。
- 自分のお手入れで下げられるリスクと、下げにくいリスクを知っておく。湿気によるカビや虫食いは、正しい道具と手順でしっかり防げます。でも、ポリウレタンの劣化は温度と湿度の管理で「遅らせる」のが精一杯ですし、色移りは長時間の高温が引き金になるため除湿だけでは防げません。
- 対策は、続けてこそ意味があります。こまめに除湿剤を交換できるよう、無理なく通える距離かどうかを物件選びの条件に入れておきましょう。
なお、実際に保管したあとの状態は、服そのものの傷み具合や詰め方、その年の気候によっても変わってきます。
この記事でご紹介した区分や時期の目安は、あくまで「迷ったときの判断材料」としてお役立てください。
また、約款上収納をお断りしている品物は、トラブルを防ぐためにも無理に預けないようにお願いいたします。
本と一緒に保管したいと考えている方は、トランクルームで本を保管!冊数別サイズの目安と劣化を防ぐ方法の記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
監修:坪井 梨絵(アパルトマンホールディングス株式会社)
カスタマーサービス / 整理収納アドバイザー2級
トランクルーム事業に10年従事し、集客・客付けおよび現場管理を担当。整理収納アドバイザー2級(2023年6月取得)の資格を活かし、「部屋が片付かない」「収納が足りない」といったお客様のお悩みに対して、お客様目線での収納提案や現場の環境改善に取り組んでいる。